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【トラベラーズノートの使い方提案】ピグマで描く、月間ダイアリーひとマス絵日記

2026.03.23

特集

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特定の用途にしばられず、フレキシブルな使い方が楽しめる手帳として人気のトラベラーズノート。リフィルと呼ばれる筆記用ノートは、無地、罫線、方眼、画用紙、クラフト紙、軽量紙など種類が実に豊富で、使う人の目的やアイデア次第で使い方は無限大。今回のコラムでは「月間フリー」のリフィルを使って、ひとマス絵日記を描いているあまのたえこさんを取材しました。その日食べたものや目にした草花など、ほのぼのとした日常をペン(ピグマ)と水彩色鉛筆でどのように描かれているのか伺いました。

トラベラーズノートとは…?

トラベラーズノート(販売元:トラベラーズカンパニー)は、「毎日を旅するように過ごすノート」というコンセプトで作られたノートです。革製のカバーとノートリフィルで構成されており、手で持ち歩くのにも適したサイズ。筆記用ノートの他に、ポケットやジッパーケース、カードファイルといったリフィルもあり、目的や好みに合ったものを組み合わせて、自分仕様にカスタマイズして楽しめる点が人気の理由です。

トラベラーズノートの幅広い使い方

トラベラーズノートにセットするリフィルノートは、用紙の形式や紙質のバラエティがとても豊富です。無地や横罫などのシンプルなノートをはじめ、日記帳やスケジュール帳としての使いやすさに配慮し、あらかじめカレンダーの日付や枠が設けられたものもあります。

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そのため、トラベラーズノートという名前ではあるものの、旅の思い出の記録だけでなく、日々の予定や経験した出来事、その中での発見や感想を書き留めるツールとしても使えます。そして、その表現の方法・スタイルは文字でも絵でもOK。十人十色の書き方、使い方があります。

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トラベラーズノートに描く「ひとマス絵日記」が人気のあまのたえこさん

好みのリフィルを選んで、自分だけの使い方が楽しめるトラベラーズノート。その自由さを活かして「ひとマス絵日記」を描かれているのが、今回の取材にご協力いただいた、あまのたえこさんです。あまのさんが使われているのは「月間フリー」というリフィル。1ヶ月を俯瞰できるダイアリータイプですが日付は入っていません。そのため何月からでも使い始められ、週の始まりも自由に曜日が決められます。

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ダイアリー1日分の枠を利用した「ひとマス絵日記」

あまのさんの作品は、ダイアリーの1つひとつのマス目に、その日食べた食事や、購入したもの、目にした風景など、日常のひとこまをイラストでつづる絵日記形式。「ひとマス絵日記」とも言われるスタイルです。イラストを補足する文字が書き込まれるケースもあり、描かれたモチーフがどんなものなのか、具体的なイメージが膨らみます。

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そのため1マス1マスもそれぞれ見応えがありますが、1ヶ月のマス目すべてがイラストで埋まると、カラフルな1枚の絵のようにも見え、月ごとに仕上がる1つの作品とも言えます。

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https://www.instagram.com/taeko_pensketch/

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「ひとマス絵日記」に使っている道具は?

あまのさんが「ひとマス絵日記」に使われているのは、レギュラーサイズのトラベラーズノートと、「月間フリー」のリフィル。イラストと文字を描くペンはピグマの「003」を使用されており、これはピグマの中でもっとも線幅が細いタイプです。そして、イラストを仕上げる際の着彩には、水彩色鉛筆と水筆を使われています。

●トラベラーズノート×リフィル「月間フリー」

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【あまのさんコメント】

もともとスケジュール帳として使っていたので、ひとマス絵日記用の手帳も、ほとんど迷うことなくトラベラーズノートを選びました。リフィルは、「月間」というタイプもあるのですが、こちらははじめから日付が入っていて、月曜日はじまり。日曜日はじまりにしたかった私にとっては、自由に使える「月間フリー」のリフィルが好都合でした。

●ピグマ003

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【あまのさんコメント】

モチーフを細かくギュッと詰め込んで描くのが好きなので、極細の線が均一に描けるピグマ003は必需品です。黒の発色が濃くハッキリとしていて、消しゴムを使ってもインキの色が薄くならないのがいいですね。それに、画材店や文具店をはじめ、書店や雑貨店の文具コーナーにも置いてあり、いつでも買いたい時に手に入りやすいのもピグマを使うメリットだと感じています。

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左:ピグマのくろを使用   /   右:ピグマのセピアを使用

【あまのさんコメント】

ピグマはインキの色が数種類あり、普段はくろを使うことが多いのですが、セピアを使って描いたこともあります。茶色がかった色味なので、くろよりも柔らかい印象になります。優しい雰囲気に仕上がるので、ご自身の描きたいイメージに合わせて使い分けると良いと思います。
※ピグマのセピアカラーは、「ピグマ01」、「ピグマ003」のみ販売しております。

あまのさんに教わる「ひとマス絵日記」の描き方

ここからは、あまのさんがどんな手順と描き方で日々の絵日記を描かれているのか、サンドイッチを例に教えていただきます。これからはじめてみたい…という初心者の方へのアドバイスもいただきましたので、ぜひ参考にしてみてください。

STEP1:ピグマで線画を描く

ベースとなる輪郭を描いて、細かい部分を描き足していきます。いちばん描きたいものを枠の中央にドンと配置するのがあまの流。最終的に、イラストが枠からはみ出しても問題ありません。

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線画が完成!インキが完全に乾くのを待ちます

【あまのさん一言アドバイス】

アレコレ考えすぎて悩むより、描きたい気持ちの赴くままに描いてみてください。私も普段、構図は深く考えません。考えると手が止まってしまうからです。まずは、描きたいものがそのひとマスの主役になるように描き、余白があれば、他のものの絵や文字を追加して埋めていくと良いでしょう。

STEP2:水彩色鉛筆で着彩する

水彩色鉛筆と水筆を使ってペン画に着彩していきます。あまのさんのやり方は「ウェット」という技法で、穂先にごく少量の水を含ませた水筆で水彩色鉛筆の芯から直接色を取って塗っていきます。別の色を塗る際は穂先を洗い、きれいにしてから次の色を取ります。

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着彩が完成!水分が多すぎると紙が波打ってしまうので要注意

【あまのさん一言アドバイス】

水彩色鉛筆はカラーバリエーションが豊富にありますが、はじめは基本的な12色があれば十分だと思います。水加減のしやすさから、私は色鉛筆から直接色を取る方法をとっていますが、水彩色鉛筆に慣れていない方は、先に色鉛筆で色を塗ってから水筆でなぞる方がやりやすいかもしれません。試しながら自分にあった方法を探してみてください。

STEP3:影を加えて陰影をつける

ごく薄いグレーや紫などで影を加えます。陰影が加わることでグッと雰囲気が増しますが、難しい場合は無理に描かなくても大丈夫です。慣れてきたら描いてみるというくらいで構いません。

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陰影が加わり雰囲気がアップ!

【あまのさん一言アドバイス】

例えば、左上から右下に向かって…という具合に、光が差している方向を決めておくと描きやすくなります。絶対に入れなければならないものではありませんが、白いモチーフの場合は影を入れると見え方が大きく変わるのでチャレンジしてみてください。

STEP4:文字を書き込んで仕上げる

余白があれば、文字を書き込みます。(余白がなければナシでも構いません。)料理の材料や味、香りなどイラストだけでは表現しづらい内容を補足します。その日の気候、気分なども一緒に書いておくと、後から振り返った際に興味深い気付きや発見が得られます。

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ひとマス絵日記が完成!

教えて、あまのたえこさん! 〜 Q&Aコーナー 〜

2022年に「ひとマス」スタイルの絵日記を描き始め、今年(2026年)で5年目突入というあまのさん。描きはじめたきっかけは何だったのか、普段、どんなふうに描いているのか、ひとマス絵日記との関わり合いについて聞いてみました。

あまのさんがひとマス絵日記をはじめたきっかけは?

2005年にイラストレーターの永沢まこと先生の本に出会ったことがきっかけで、絵を描いてみたい…という気持ちが生まれました。その後、永沢先生の門下生である関本紀美子先生に教わる機会を得て、本格的にスケッチを描き始めました。関本先生のもとで学びつつ、永沢先生のスケッチ教室にも通うようになりましたが、2年ほどしてコロナ禍に。教室は休講、外でのスケッチ活動も自粛となり、屋外の風景ではなく家の中にある食べ物など、身の回りのものを描くことが増えました。そんな折、マンスリー手帳に描かれたイラスト日記をSNSで見かけて興味を持ちました。実は、A5サイズのMDノート(MD PRODUCT)に製図ペンと油性色鉛筆で絵日記を描きはじめたものの、紙の大きさや色鉛筆での塗りこみが負担となり、長く続かなかったという経緯があったので、これなら続けられそう!と感じたのです。それから現在(2026年)に至るまで、ひとマス絵日記は楽しく続けられています。

描くモチーフやテーマはどんなものがおすすめ?

誰しも毎日何か食べるので、食べ物はおすすめだと思います。毎日のお味噌汁の具でも、おいしかったお菓子やパンでも、何でもOK。話題のお店のオシャレな見た目のスイーツを…などと気負わず、身近なもので十分です。あとは、季節感のあるものがおすすめです。そういったものが多く描かれていると、月ごとの違いが分かりやすくなり、表現のバリエーションが豊かになります。

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夏本番の8月に描かれたそうめんのイラスト

日付や曜日など、毎月決まっている要素の描き方、ポイントは?

私の場合、その月のはじめに、月や日付をまとめて書き込みます。月間フリーのリフィルには、日付のガイドが入っているので、それに沿って描くと失敗しにくいと思います。描き方としては、どの月もできるだけ同じ場所に、同じサイズ感、同じフォントで…ということを心がけています。そうすると、毎月の見開きページにシリーズ感が生まれ、1冊を通して統一性のある作品に仕上がります。

絵日記を描く際に、こだわっているポイントは?

こだわりはあまりありません。日記ですから、こんなふうに仕上げたい…と思っても、自分が思うような出来事ばかり起こるわけありませんし。だから、1日1日のマスは行き当たりばったりで描いています(笑)ただ、マス目以外の余白をどんなモチーフで埋めようか?ということは、毎回、その月の半ばくらいからアレコレ考えます。例えば、2月ならバレンタインのチョコレート、3月ならいろんな種類のサクラなど、季節を感じるモチーフの中から何にしようかと考えて、余白を埋めていくんです。こだわりとして挙げるなら、ここかなと思います。

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6月1週目の余白には、様々な色合いのアジサイの花が

ひとマス絵日記を毎日続けるためのコツは何?

おすすめのモチーフとして食べ物をあげましたが、これしか描かない!とルール化しすぎると描きづらくなるので、風邪を引いたらマスクの絵、病院に行ったらお薬の袋の絵…くらいに、気楽にゆるく考えるといいと思います。私の絵日記には、断捨離で捨てるものの絵なんかも出てきます(笑)自分の日記なのだから、何をどう描いてもいいんです。イラストの完成度や映えを求めない。線がよれても、枠からはみ出しても気にしない。これが毎日続けるコツですね。

ひとマス絵日記の魅力、面白さはどんなところ?

大きなキャンバスを前にすると、どこに何を描けばいいんだろう…と戸惑ってしまうタイプなので、月間ダイアリーの小さな枠内に描くひとマス絵日記は、私に向いていると感じます。もともと、細々としたものがギュッと詰まった感じが好きで、余白があるとつい埋めてしまいたくなります(笑)自分の好きなものを描いているので、ものによっては1ヶ月に何度も出てくるもの、毎年その季節になると必ず出てくるものがあります。自分で見返してみると、ずっと変わらず好きなんだな、この時はこれがトレンドだったな、と発見があって面白いです。

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視覚的に振り返って見られるのも、ひとマス絵日記の楽しさのひとつ

あまのさんも愛用中!サクラクレパス「ピグマ」のご紹介

あまのさんがひとマス絵日記を描くのに使われているペンは、サクラクレパスのピグマ。1982年の発売以降、日本のみならず海外にもファンが多く、イラスト、スケッチ、水彩画の下絵、製図、履歴書などの重要書類まで、幅広い用途で使われています。

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用途に合わせて選べる豊富な線幅バリエーション

あまのさん愛用の「003」の他にも、ピグマには全部で13種類のバリエーションがあります。描きたいもの、表現したいイメージに合わせて好みのものが選べるようになっています。(※商品名の数字表記は筆記線幅の実寸を表すものではございません)

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【あまのさんコメント】

ピグマとの出会いは2013年。永沢まこと先生の著書を見ながら揃えた画材の中のひとつでした。それ以来、使う線幅に変化はあれど画材の中には必ずピグマがありました。ひとマス絵日記を描くようになってからは、細かい描写がしやすいという理由から製図ペンを使っていた時期もあります。ですが、使い続けるのが困難となり、各メーカーの一番細いミリペン、細字万年筆に耐水性インキ、つけペン…とさまざま試しました。その結果、気軽に使えて安定した性能、どんな紙にも使えるのがピグマでした。答えはピグマだとわかっていたのに、わざわざ遠回りした感じです。今は「ピグマ003」の一択です。

 

耐水性、耐光性に優れた水性顔料インキを採用

ピグマに採用されているのは、水性顔料インキです。水性でありながら、耐水性・耐光性にも優れています。そのため、ピグマで描いたイラストを水彩色鉛筆と水筆で着彩する際も、線がにじみにくいという利点があります。また、直射日光が当たっても色あせしにくいため、展示を目的とした作品制作にも向いています。

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