サクラクレパスについて〜商品の歴史〜
色材技術を応用した商品開発
サクラクレパスは、鮮やかな発色を持つ絵画材料「クレパス」を発明して以来、
長年蓄積してきた色材技術を最大限に活用し、高い品質を目指したお客さまに満足頂ける商品を世に送り出してきました。
サクラクレパスのアイデンティティとして、豊かな心を育み、暮らしをあざやかに彩る商品を開発し続けていきます。
1925年、子どもたちがのびのびと描けて、色鮮やかに発色し、べっとりと厚く塗れて、さらには画面の上で混色も自在にできる描画材料『クレパス』を開発して以来、サクラクレパスは多くの方々の心を育む、数多くのロングセラー商品を開発・製造販売してきました。
1950年には、水の量で透明水彩、不透明水彩両方の表現が可能な『マット水彩絵の具』を開発し、小学校教材に適した描画材料として今も親しまれています。
また、1969年、布に書いてもにじみにくく、洗濯しても落ちにくい、布・ビニール・革・金属・プラスチックなどへの名前書きにぴったりな油性マーカー『マイネーム』を開発し、「名前書き」の定番となっています。
さらに、1973年、全部が芯の色鉛筆で幅広い面塗りが可能、強度が強く重色もでき、消しゴムで消すこともできる『クーピーペンシル』を開発しました。
2012年には、サクラクレパス創業90周年を記念し、『クレパス700色セット』を開発しました。クレパスは25色ずつスタイリッシュなアクリルキューブに入っており、28個を組み合わせることにより、様々なディスプレイ方法が楽しめます。
また、クレパス誕生90周年を迎えた2015年、『クレパス90色セット』を開発しました。クレパス誕生から現在までの、そしてこれからも世代を超えていく時の流れをウェーブトレイで表現しています。
サクラクレパスは、微粒子分散・インキ製造技術を用いて、1982年、世界で初めて超微粒子顔料インキを用いた水性インキのサインペン『ピグマ』を開発しました。筆跡が色あせない・水でにじまないという筆跡耐久性と、かすれないでペン先から流れ出てくるというインキ流出性の両方の性質を兼ね備えた画期的な水性顔料サインペンです。
また、レオロジー制御技術を用いて、1984年、世界で初めて実用化した水性ゲルインキボールペン『ボールサイン』を開発しました。インキタンク内のインキ残量が確認できながらも滑らかに書け、油性ボールペンと水性ボールペンの良さを併せ持ったボールペンです。このボールペンが世界のボールペン市場に革命を起こし、現在、お店で見るボールペンの主流が水性ゲルインキボールペンとなっています。
創業当初から長年培った色材技術を駆使して、色相・彩度と隠ぺい性・透明性のバランスを高度に融合させ、更に種々色材を配合することで、『ボールサイン』は一般色だけでなく、蛍光色、メタリック色もあり、グロス(光沢)・マット(艶消し)、厚みなども含めて幅広いカラーバリエーションを展開しています。
2015年には、キャップを取る煩わしさを解消し、片手での使い勝手を改善したノック式ボールサイン『ボールサインノック』40色を発売しました。
「総合文具メーカー」として。
総合文具メーカーとして、お客さまのニーズを的確にとらえた商品を幅広くラインナップしています。例えば、子どもだけでなく「保護者」の視点を入れることで、「保護者が遊ばせやすい商品」として、『汚れを気にせず使えるお絵かきシリーズ』が生まれました。
幅広い商品ラインナップ
保護者が気にする
「汚れ」に着目
陶磁器・ガラス用
マーカー
劇的に折れない
消しゴム
サクラクレパスは長年の色材技術を結集し、描画材料・筆記具に加え、教育用品・事務用品も幅広くラインナップしています。2000年、界面制御技術を用いて、誤って衣服に着いた墨液の汚れを洗濯で洗い流すことができる、練習用の墨液『洗濯で落ちる墨液』を開発しました。さらに2016年、粉末洗剤で落ちやすい上に、書いた文字が水で滲まないため表装ができる、清書用の墨液『清墨』を開発しました。
また、2009年より、保護者が気にする「汚れ」に着目した幼児向けの描画材料として、『汚れを気にせず使えるお絵かきシリーズ』を展開し、机、床にはみ出して描いてもぬれ雑巾でふきとることができるクレパス・クレヨンや、誤って衣服についても洗濯で落とすことができるサインペン・マーカーを開発しています。
最近では、2014年、消字性能の高いフォーム生地にアーチ状のケースを用いた、「驚くほど消しやすい・折れない」消しゴム『アーチ』を開発しました。
また、2016年、焼き付けのいらない陶磁器・ガラス用マーカー『セラムグラス』を開発し、ファンライティングの幅を広げました。
従来から研究・開発を進めている描画材料・筆記具分野での色材技術をさらに進化させ、工業分野・医療分野・エレクトロニクス分野へも参入しています。 マーカー類では昨今の工業分野に欠かすのことのできないペンキをレオロジー制御技術によってゲル化した固形ペンキ『ソリッドマーカー』や、成分中のハロゲンや不純物を抑え金属の腐食を起こさない『低ハロゲンマーカー』、造船所での船舶マーキングに最適なインキの定着力が高い『鉄鋼用マーカー』などを開発しました。
また、1975年以降、高圧蒸気、エチレンオキシドガス、オゾンガス、過酸化水素による殺菌、滅菌条件を色変化で検知できるケミカルインジケータ『滅菌インジケータ』を開発してきました。医療機関においては医療器具の滅菌条件の確認に、食品関連においてはレトルト殺菌等の工程管理、施設の環境殺菌レベルの確認に使用されています。
さらに、2014年、エレクトロニクス製造分野で広く利用されているプラズマの強度を、装置内に置くだけで評価できるツール 『PLAZMARK(プラズマーク)』を開発し、プラズマ状態の「色で見える化」が可能となりました。半導体製造装置市場、LED市場、その他電子デバイス市場のほか材料(フィルム)関係での採用を目指すとともに、半導体メーカーで使用する基板と同一形状の「ウエハ型インジケータ」の開発に取り組んでいます。