SAKURA PRESS
【トラベラーズノートの書き方】ピグマ歴30年のTamyさんに伝授いただく「旅ログ」の書き方
旅行で訪れた場所、体験した事、食べた物などの記録をしたり、写真や切り抜きを貼ったりして、旅の思い出を綴るだけでなく、本や映画の感想ノート、子供の成長日記、仕事のアイデアメモなど、さまざまな使い方ができるトラベラーズノート。「私も描いてみたいな...」と思われている方も多いのではないでしょうか。そこで、もう6年以上トラベラーズノートに絵日記を描かれているTamyさんにインタビュー。旅ログの書き方のコツや愛用している筆記具などを教えていただきました!
まず「トラベラーズノート」とは?
トラベラーズノート(販売元:トラベラーズカンパニー)は、「毎日を旅するように過ごすノート」というコンセプトで作られたノートです。革製のカバーとシンプルなノートリフィルで構成されており、手で持ち歩くのにも適したサイズ。ノートの他に、ポケットやジッパーケース、カードファイルといった豊富なリフィルの中から、用途や好みに合ったものを組み合わせたり、チャームやシールでアレンジを加えたり、自分仕様にカスタマイズして楽しめる点が人気の理由です。
トラベラーズノートは、何を書くの?どう使うの?
トラベラーズノートという名前ではありますが、書き方、使い方はその人次第。訪れた場所や食べた物など、旅の思い出を記録するのはもちろん、普段の生活の中で見つけた気づきや感じた想いを気ままに書き留めるだけでもOK。文字でも絵でも、表現の方法・スタイルは自由です。
観た映画、読んだ本、聴いた音楽などの感想を綴ったり、スクラップブックのように好きなものの写真や切り抜きを貼ったり、プライベートや趣味の用途に活用する方もいれば、ビジネスユースとして、スケジュール管理やTODOリスト、アイデアスケッチなどに活用されている方もいて、まさに十人十色の書き方、使い方があります。
トラベラーズノート愛用者Tamyさんのご紹介
そんなトラベラーズノートの様々な使い方を紹介している『TRAVELER’S notebook トラベラーズノート オフィシャルガイド』にも掲載されているユーザーのお一人が、今回取材に協力してくださったTamyさんです。
Tamyさんとトラベラーズノートとの出会いは6年前。当初はスケジュール帳として使うつもりが、様々なリフィルがあることを知って方向転換。「絵日記を描こう!」と思い立ったのだそうです。趣味の御朱印集めで訪れた神社仏閣を描くことから始まり、美味しかった食べ物の記録、旅ログ...と広がって、今使っているトラベラーズノートは8冊目なのだとか!
Tamyさんの絵日記はインスタグラムで公開中!
- tamytamy2015https://www.instagram.com/tamytamy2015/
Tamyさん愛用のトラベラーズノートと筆記具はこちら!
現在Tamyさんが使用されているのは、レギュラーサイズのトラベラーズノート。リフィルは、主に旅ログを描いているクラフト紙、食べ物が中心の水彩紙、そしてスケジュール用の月間ダイアリーの3種類だそうです。
筆記具は、下描きに使う鉛筆と、ペン入れに使うピグマ。ピグマの太さは「03」と「02」の2本使いだそうですが、「02」を使うのは細かい部分を描く時だけで、メインは「03」。絵も文字も、ほとんど「03」で仕上げるのだそうです。そして着彩する場合は、固形タイプの水彩絵の具。この中で、ピグマの「03」と固形水彩絵の具は、常に手元にある30年来の愛用品で、切らしたことがないのだそうです。
Tamyさん流「旅ログ」の描き方を解説!
ではここからは、実際にTamyさんが描かれた、東京駅の周辺の旅ログを元に、描く際のポイントやコツを教えていただきます!トラベラーズノート初心者の方でもすぐに真似できるテクニック、続けるための心構えなども伺ったので、ぜひ書き方の参考にしてみてくださいね。
全体のレイアウト、構図について
全体のレイアウトを決める際は、まずいちばん描きたいものの配置を考えます。今回の場合だと、東京駅の丸の内駅舎ですね。横に長くなるので、トラベラーズノートの見開きを横断するような配置にしようと考えました。また、丸の内駅舎の南北にあるドーム天井も描きたかったので、その絵を駅舎の絵の上に添えました。
そして、次に考えるのが地図です。旅ログの中に収めようと思っているスポットと最寄り駅の位置関係がどうなっているかを確認してから配置を決めます。今回で言うと、見開きの下部をすべて丸の内駅舎に使ったので、地図は中央付近に配置。三菱一号館美術館と二重橋の2つのスポットの紹介スペースを上部に確保することにしました。こうすることで、地図上のスポットからの引き出し線も上手く描くことができます。
あとは全体のバランスを見ながら、分かりやすい位置に地名を入れ、それぞれのスポットの要素(建物、食べ物など)を構成していくと、うまくまとまると思います。
地図の書き方について
目的のスポットを探す際、スマホで地図アプリを見ながら行く場合も多いので、それと同じく北が上になるように描いています。首都圏の駅は、JR、私鉄、地下鉄などいくつもの路線が通っていますが、自身の旅ログは備忘録を兼ねているので、普段利用する路線だけを描きます。分かりやすくシンプルに、を心掛けています。
- 上が「北」になるように描くと分かりやすい!
- 路線はシンプルに自分が利用するものだけ
建物の書き方について
最初は、正面から描くのをおすすめします。それだと、遠近感や立体感をあまり気にせず、四角を使って描けるので、まだ描き慣れていない方でも比較的描きやすいと思います。ケーキ屋さんやパン屋さんなどは、まっすぐな線で描ける箱型のお店も多く、見た目も可愛らしいのでおすすめです。どうしても正面のポジションが取れない場合は、いさぎよく諦めるのも肝心(笑)
食べ物の書き方について
パンやスイーツなど、いくつか並べて描きたい時は、真上からの俯瞰で描くことが多いです。昔から、図鑑のように同じテーマのものをズラリと並べて描くことが大好きで、よくこの手法で描いています。他に見せ方のアイデアとしては、1つのトレーに盛るとまとまり感が出たり、フォークやお箸を入れると臨場感が出るので、試してみてください!上手に描けなくても心配ご無用。描いた食べ物の絵の横に「プリン」とか「カヌレ」とか文字を書いちゃえばいいんです。私もよくやってます(笑)
- スプーンなどを入れて描くと臨場感UP!
- 絵の横に文字で情報補足すればOK!
その他、書き方のアドバイス
これが描きたいな...と思うものを写真に撮っておくと、お家で見返しながら描けるので便利です。ただ場所によっては、薄暗くて写真を撮っても真っ暗...というケースもあるので、時間や場所があれば、外出先でスケッチやメモをしておくと良いですよ。
あとは、誰かに見せることを意識するといいのかも。見た人が「行ってみたい!」と思えるように...と考えると、シンプルに分かりやすく描くことに注意が向くようになります。
トラベラーズノートと相性の良いペンの条件は?
普段、旅ログを描く際に、ピグマを使われているTamyさんですが、筆記具にはどんなこだわりがあるのが聞いてみました。すると、ペンに関してはピグマの使い心地があまりにも自分にフィットしていて、他のペンはほとんど使ったことがないのだとか。そこで、ピグマとトラベラーズノートとの相性についてたずねてみると、「なめらかな描き心地」「紙への滲みにくさ」「インキの乾く速さ」を挙げてくださいました。
Tamyさんが感じるトラベラーズノートとピグマの相性ポイント
なめらかな描き心地 | ペン先が丈夫で長く使っても割れにくいです。紙へのひっかかりも少ないので、スムーズに安定して均一な線が描けます。 |
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紙への滲みにくさ | クラフト紙でも水彩紙でも滲みのない線が描けるので、仕上がりがキレイに見えます。ペン入れの後、水彩絵の具を使っても滲みません。 |
インキの乾く速さ | 素早く乾くので外出先でも重宝します。ノートを閉じても、下書きの鉛筆を消しゴムで消しても、インクが付かず安心です。 |
トラベラーズノートを描くのにおすすめのピグマとは?
トラベラーズノート以外でもピグマを頻繁に使われているというTamyさん。購入の際は決まって「箱買い」なのだそうです。そこで、Tamyさんお気に入りのピグマについて、その特長を詳しくご紹介します。
Tamyさんには、お気に入りの理由、おすすめのポイントについて詳しく教えていただきました。
用途に合わせて選べる豊富な線幅バリエーション
ピグマは、ペン先の太さがミリ単位で展開されており、その特長から「ミリペン」とも呼ばれます。バリエーションは全部で13種類。描きたいものや表現したいイメージに合わせて選ぶことができるため、イラストや漫画の描画、機械や建造物などの製図、書類や手紙の筆記など、幅広い用途で利用されています。また、目的に応じた太さ・線幅を選ぶことで、使う人のテクニックに関係なく、均一な線が描けるという点が特徴のひとつです。
耐水性、耐光性に優れた水性顔料インキを採用
ピグマには、サクラクレパスが世界に先駆けて開発した水性顔料インキが使われています。それまで、水性インキと言えば染料を使用したものしかなく、耐水性や耐光性はありませんでした。しかしピグマの登場により、それが覆ることとなりました。
Tamyさんからメッセージ
これからトラベラーズノートをはじめてみよう、旅ログを描いてみようと思っている方には、自由に楽しみながらやっていただきたいなと思います。あまりルールを決めると楽しくなくなるので、描ける時に、気ままに描くというスタンスでいいと思います。
私の場合、筆記具は30年来の愛用品であるピグマ以外に考えられませんが、人によっていろんな筆記具でさまざまな表現をされているトラベラーズノートを見ると、それだけ楽しく、参考にもなります。
皆さんも、ご自身と相性のよい筆記具を見つけて、思いのままにトラベラーズノートを楽しんでくださいね。
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