SAKURA PRESS
墨(墨液・墨汁)が服についた時の落とし方や汚れが落としやすい墨液のご紹介
小学校等の授業であるお習字の時間、うっかり墨液をこぼしたり、墨液が飛び散ったりして衣類が汚れることはよくあります。そんな時どうすればその汚れが落とせるのか?汚れの落とし方から汚れが落としやすい墨液まで紹介します。
墨(固形墨)、墨液・墨汁の組成
墨(固形墨)は、墨の粉(煤)とニカワ(膠)が主な原材料です。黒さの所以となる墨の粉は、昔は松煙(しょうえん)といった松の木を燃やしたものや、油煙(ゆえん)といった植物油を燃やしたものなどが使われていたようですが、現在は主にカーボンブラックが使われているようです。
一方墨液・墨汁は、 煤(すす)とニカワ(膠)を用いて作られたものと、ニカワ(膠)の代わりに合成樹脂を使って作られたものの二種類があります。
ニカワ(膠)は、動物の皮革や骨髄から作られた強い糊のようなものなので、腐りやすいという特徴があるので、墨液にはあまり使われておらず、代わりに合成樹脂などが使われています。
墨汚れの落とし方
墨の黒さの所以となるカーボンブラックは顔料という色の粒のようなものから成っているので、一度衣類等に付着すると落とすことは容易ではありませんが、ご飯粒や歯磨き粉を使って落とす方法があります。
ご飯粒を使う方法
準備するもの:ご飯、洗濯洗剤(液体タイプ)
①ご飯粒と洗濯洗剤を混ぜる。ティースプーンにのる程度のご飯に対して、洗剤数滴程度。
②混ぜて作ったものを汚れの裏側から擦り込む。
③擦り込んだものが黒くなってきたら、水で洗い流し、同じことを色が薄くなるまで繰り返す。
④薄くなったら、洗濯機で洗濯する。
歯磨き粉を使う方法
①歯磨き粉は研磨成分が入ったものを使用してください。
②墨で汚れた箇所に直接歯磨き粉を付けて、汚れを搔き出すようにしてください。
ご飯粒や歯磨き粉を使った方法が身近なものを使った墨汚れの落とし方ですが、先にご説明したようにその組成ゆえ完全に落とすことは難しいです。
【練習用墨液】「洗濯で落ちる墨液」の紹介
サクラクレパスでは、そんなお悩みを解決するために、「洗濯で落ちる墨液」を販売しています。誤って衣類についても墨汚れを落とすことができます。
「洗濯で落ちる墨液」が、衣類についた場合の落とし方
酸素系漂白剤と洗濯洗剤を混ぜたぬるま湯に2時間程度つけ置きすることで墨汚れを落とすことができます。
洗濯後の状態
※酸素系漂白剤の濃度は、製品表示記載の濃度に従ってください。
※ウール、ナイロン、シルクでは染着が起こるので、写真のようには汚れを落とすことはできません。
【清書用墨液】洗濯で落としやすい清書用墨液「清墨」
「洗濯で落ちる墨液」は、洗濯で汚れが落としやすい反面、作品に水やのりが付くと書いた字がにじむいう特徴があります。そのため、表装する場合の使用には適しません。
表装することを目的とした清書用の墨液として清書用墨液「清墨」もサクラクレパスでは販売しています。「清墨」は水に滲まないので、清書に使用することができます。
※表装とは…書道の展覧会では、作品をきれいに展示するために、表装(表具)をすることがありますが、表装(表具)には、半紙のシワをのばすために、水をかける工程を含みます。
清書用墨液「清墨」は「洗濯で落ちる墨液」に比較すると汚れの落ちは劣りますが、汚れが落としやすい、という特徴のある墨液です。
清書用墨液「清墨」が衣類についた場合の落とし方
①粉末洗剤をぬるま湯1リットルに対し、小さじ1杯程度溶かし、2時間程度つけ置きする。(粉末石鹸がない場合は、固形のアルカリ石鹸でのもみ洗いも効果的です。)
②3分程度もみ洗いする。
③洗濯機で15分洗濯する。
④15分水洗いする。
洗濯後の状態
※傷みやすい生地の場合、様子を見ながら作業してください。
色の薄い生地などは、汚れが完全に見えなくなるまで落とすことは難しいですが、汚れが目立たない程度に落とすことができます。
まとめ
「今日は練習しかしない」という日は「洗濯で落ちる墨液」で、清書も書くかも、という日には清書用墨液「清墨」を使う、というように、日によって2つの墨液を使い分けすることで、汚れを気にせずのびのびとお習字を楽しめることかと思います。
※「洗濯で落ちる墨液」と「清墨」を混ぜて使うことは避けてください。