仕事について〜サクラクレパスの"研究・技術開発"〜

活動範囲の広い研究業務

サクラクレパスの研究部門は、中央研究所という組織1部門のみです。したがってサクラクレパスの新製品の研究開発を一手に担う部門となります。研究と聞くと、実験室にこもって、ひたすら実験をしているイメージを持つ人も居るかと思いますが、サクラクレパスの研究職はそれとは異なります。

もちろんそういう姿もありますが、その活動範囲はとても広く、基礎研究から応用研究、改良研究、プロセス開発から量産工程の初期流動管理に至るまで、非常に多岐に渡る仕事をしています。つまり研究所の実験室だけでなく、実際の生産現場(工場や外注先)を必要に応じて行き来しています。場合によっては、営業部門に同行してお客様のところに伺うこともありますし、展示会に参加して商品説明をする場合もあります。

また、得られた研究成果は特許出願をしますし、学会発表もします。他社特許に抵触していないか確認することも重要な仕事です。さらには自分たちの持つ技術シーズと、マーケティング部門が持つニーズ情報とのマッチングを図り、そこから独自のアイデアを盛り込んだ新製品の提案活動もしております。このように非常に幅広い活躍の場が用意されているのが、サクラクレパスの研究職です。

中央研究所 所長 釆山 和弘

研究の進め方

研究分野としては、最も主要な既存事業である文具分野で、多くの研究テーマに取り組んでおります。描画材、筆記具の各種インキの配合研究、各種容器や機構の設計などがその中心になります。また新規事業に向けた研究もしており、例えば機能性色材を用いた各種インジケータの開発がそれに当たります。

現在、研究員の約8割が既存事業、残り2割が新規事業という割合で活動しておりますが、その時の状況に応じて人員構成をフレキシブルに変更できる組織になっています。さらに見方を少し変えて、顧客という観点でみると、テーマの多くは文具に代表されるBtoC商品向けの研究になりますが、工場や病院などの企業・法人に使って頂けるような、いわゆるBtoB商品向けの研究も行っております。このように様々なテーマに取り組んでおりますが、共通しているのは、「色」というキーワードになります。基本的にはどのテーマも、当社の持つ「色材技術」という固有技術を活かした商品開発であり、当社の経営理念にある、”We are coloring the future.”を念頭において、研究に取り組む姿勢を大切にしております。

研究の過程では、新製品の企画が上がってから発売までの間に、複数のステージゲートが設けられ、進捗をチェックする仕組みが取られます。それはその商品に求められる品質、コスト、納期を実現する上で、研究所だけでなく、様々な部門からの視点でチェックすることにより、商品の完成度を高めるための仕組みです。したがって企画部門や生産技術部門、品質管理部門、工場といった関係各部門との連携が非常に重要になります。難易度の高いテーマになればなる程、様々な課題に直面し苦労することも多いですが、その分、新製品として世に出たときの喜びは非常に大きいものがあります。

求める人材

当社では、社名になっているクレパスに始まり、マット水彩、マイネーム、クーピーペンシル、ピグマ、ボールサインといった世界初の商品を次々に開発してきた歴史があります。その流れは脈々と受け継がれており、今後もこの姿勢は変えず、常に新しいことにチャレンジしていかなければなりません。

出身学部や専攻は関係ありません。サクラクレパスの研究所には様々な学部、学科出身者が居ます。何を学んできたかより、これからどんなことをしてくれそうかということに期待しています。与えられた研究テーマだけでなく、いろんなことに興味を持つことが重要ですし、世の中の動きに敏感になって欲しいと思います。

若い着眼点、発想力で様々なことにチャレンジしてもらいたいですし、自分の可能性を感じてもらいたいです。もちろん大学での勉強も大事ですが、会社に入ってからどれだけ勉強するか、どれだけ向上心を持ち続け自己研鑽できるかが非常に大切です。「企業は人なり」とよく言われますが、個々人の成長が企業の成長につながります。

ワクワクしながら仕事をする、そして自分たちの夢をかなえるような商品を作る、どうでしょうか、私たちと一緒にその夢を実現しませんか。