SAKURA PRESS
【夏休み制作提案】「ストーンアートの作り方」基本の材料、手順、描き方のコツをお教えします!
ストーンアートとは、その名の通り石で作るアート作品。作り方はシンプルで、河原や海辺などで拾った石にアクリル絵の具で絵を描いて仕上げます。ここでは、ストーンアートを楽しむために必要な材料や、基本的な作り方の手順の他、上手に描くコツやポイントについてご紹介します!
ストーンアートとは?
ストーンアートとは、⾃然の⽯に絵を描いて作り上げるアート作品のことです。「ストーンペインティング」、「ストーンクラフト」と呼ばれることもあります。自然と向き合い、自由な表現を楽しむ、そんな魅力的なアートのひとつです。






ストーンアートは、石と絵の具さえあれば初心者でも気軽に楽しむ事ができます。上級者になると、上の写真ような素敵な作品を作ることができます。
数万年前に描かれたとされる人類最古の絵画は洞窟の岩に描かれており、言わば、これもストーンアート。そんな最も古典的なアートではありますが、ストーンアートに堅苦しい決まりごとはありません。どんな石に何をどう描いてもOK。壁画のように石をキャンバスにして風景を描く、石の形状を生かして立体的なモチーフを描く、石に綺麗な色柄で模様を描く...など、好きなスタイルで描けるとても自由なアートです。
ストーンアートの魅力はどんなところ?
ストーンアートにはどんな魅力やおもしろさがあるのか、ストーンアーティストとして様々な作品を生み出している栗屋近先生に聞いてみました。先生のストーンアートは動物に見立てて描いた作品が多く、柔らかい毛並みや美しい瞳など、本物と見紛うようなリアルな表現が特徴です。作品は、栗屋先生のInstagramで公開されているのでチェックしてみてください!
https://www.pal-shop.jp/category/IP_001_811_001_239/
栗屋先生に聞いた、ストーンアート4つの魅力
ストーンアートに必要な材料は?
「私もストーンアートをやってみたい!」と思ったら、「石」「絵の具」「筆」の3つを揃えましょう。おすすめの絵の具は、不透明で乾くと耐⽔性がありしっかり⾊が定着するアクリルガッシュです。塗った後、ニスを使って仕上げても良いでしょう。
ストーンアートの「石」の準備
河原や海岸に行くと、いろんな形の石が見つかります。流域や地質など環境によって石の特徴や種類が変わるので、いろんな場所に行って、どんな石があるか見てみるのも楽しいものです。
手に持って描くことも多いので、石のサイズはあまり大き過ぎない方が良いでしょう。重さで手が疲れると、作業がはかどりません。おすすめは手の平に収まる小ぶりのサイズ。片手でも扱いやすい上、いろんな角度から絵を確認するのにも適しています。
https://www.mlit.go.jp/page/kanbo01_hy_004599.html#2
ストーンアートの「絵の具」の準備
絵の具は、塗った後の乾きが早く、一旦乾くと水に溶けないアクリルガッシュがおすすめです。またアクリルガッシュは、異なる色を塗り重ねた時に、下の色が透けにくい「不透明」の特性を持つため、塗る色や範囲を誤ったとしても、また上から色を重ねれば簡単に修復できます。
絵の具は混色によって幅広い色を作り出せるので色数はそれほど多くなくても大丈夫ですが、慣れるまではイメージする色を作るのが難しいことも。パレットで色を混ぜたら、まずは紙などに塗り、どんな色合いかを確かめてから石への着彩を進めていきましょう。
ストーンアートの「筆」の準備
アクリルガッシュは乾きが早いので、たくさんの絵の具を含むことができ、一度に長く描ける筆が使いやすいでしょう。細かい部分を塗る時は、細い筆があると便利です。ただし太い筆でも、穂先を調整すれば細い線や小さい点を描くことができるので、上手く描き分けられる場合は太い筆だけでも構いません。
ストーンアートの作り方
さてここからは、ストーンアート作りの手順をくわしくご説明します。ストーンアーティストの栗屋先生に、それぞれの工程のポイント、上手く作るためのコツを教えてもらったので、そちらも参考になさってください。
【STEP1】 使う石を選びます
石を選ぶ方法は、主に次の2通りがあります。
1)先に描くものを決めてから、それにぴったりの石を探す
2)その場で見た石をもとに、パッとひらめいたものを描く
どちらの方法でも、その石の形と描こうとしているものの形が上手く重なって見えるかどうかが重要です。
例えば、丸まって寝ているネコは、角張った石や平べったい石とはだいぶ形状が異なり、似ているとは言えません。
使う石は「この石なら絶対○○○に見える!」と感じたものを選ぶのがポイントです。
【STEP2】 石をきれいにします
使う石が決まったら、絵を描く前にきれいに洗って乾かします。手順は次の通りです。
1)中性洗剤を水に溶かし、その中に2時間ほど石をつけておく
2)毛先が柔らかいブラシでこすり、石の表面やくぼみの汚れを丁寧に落とす
3)天日に干す、またはドライヤーの風を当ててしっかり乾かす


【STEP3】 描くモチーフをよく観察します
石を水につけたり、干したりしている間に、これから描くものを図鑑やインターネットなどで見て調べます。
動物園や水族館に行って、実物をじっくり観察するのも良い方法です。
正面だけでなく、真横や後ろ、そして全体が把握しやすい前方斜めから観察するのがポイントです。
【STEP4】 いよいよ絵を描いていきます
まずは鉛筆で下絵を描いていきます
鉛筆で石に下絵を描きます。鉛筆の線が見えづらい石の場合は、先に白色のアクリルガッシュを塗ってから下絵を描いても結構です。上手くいかなくても心配いりません。直したい部分を白色のアクリルガッシュで塗ってしまえば、いくらでも描き直せます。



次に筆を使って輪郭線を描きます
下絵を描き終えたら、輪郭を表す主要な線をアクリルガッシュで描いていきます。
この段階で最終的な輪郭を決めるので、下絵の時はあまり神経質にならず鉛筆でたくさん線を描き入れて大丈夫です。
輪郭線が描けたら、まわりの余計な鉛筆線は消しゴムで消しておきます。



【STEP5】 色を塗って仕上げます
絵の具で大まかに下塗りします
ここからはアクリルガッシュの出番。ひとまず大まかに色を塗っていきます。
この時、動物ならは毛の流れ、植物なら繊維の向きなど、自然の法則に応じて筆を動かすのがポイント。
そうすると、本物らしい雰囲気や見映えに近づけられます。


細部を描き入れて仕上げます
最後は仕上げの作業です。目やヒゲなど細かい部分を丁寧に書き込みます。
光が当たっている部分、影になっている部分をよく見て、色を使い分けながら重ね塗りします。
この時も、ものの流れや向きは自然の状態にならって描くのがポイントです。



ストーンアート完成!


スプレータイプのニスを使うと手軽にツヤのある仕上がりに!
作った作品はニスでツヤを出すこともできます。また、ニスを塗布することで汚れを防ぐこともできます(※完全に防ぐことはできません)。ニスは、スプレータイプのものが手軽にお使いいただけます。スプレーをしたら乾かす、という工程を2~3回繰り返すのがきれいに仕上げるコツです。
※本作品は栗屋先生の作品ではございません
ストーンアート作品をさらに楽しむアイデア
ストーンアートは、作品づくりの工程はもちろん、その後も色々なアイデアで楽しみ方が広がるアートです。日常の実用的な道具に仕上げることもできますし、ホンモノ?と錯覚するようなシチュエーションで撮影し、写真作品にすることもできます。また、世界に一つだけのオリジナルアイテムとして誰かにプレゼントするのも素敵です。あなたならどんなふうに楽しみますか?






ストーンアートに適した描画材料のご紹介
ストーンアートにたくさんの描画材料は要りません。アクリルガッシュと筆があれば始められます。サクラクレパスでも商品をラインナップしており、小学生や中学生のお子さまにも手軽にお使いいただけます。
サクラクレパスのアクリルガッシュ
水で溶いて使用でき、乾くと耐水性になります。接着性が強く、石だけでなく、紙・金属・木・布・プラスチックなど幅広い素材に描けます。不透明調なので重ね塗りも容易にでき、にじみがありません。アクリルガッシュに筆やパレットなどが付属した便利なセット商品の他、使いたい色のアクリルガッシュだけ単色でもお買い求めいただけます。
アクリルガッシュに適した筆
アクリルガッシュの着彩には化学繊維を使用した毛の筆が最適です。サクラクレパスは、化学繊維を使用し、適度なコシがあり、水・絵の具の含みが良く、穂先のまとまりも良い筆を多数ラインナップしております。
仕上げのツヤ出しに適したニス
吹きかけるだけで塗布できるスプレータイプのニスは扱いがとても手軽です。サクラクレパスの「サクラ工作ニス スプレー」は乾燥後は耐水性を発揮するので作品が濡れても安心。作品にツヤを与え、汚れをつきにくくします。
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