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【メーカー直伝】ボールペンのインクが出ないときの対処法 | 原因や保管方法を解説

2022.04.12

特集

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お気に入りのボールペンのインクが急に出なくて困ったことはありませんか。この記事では、ボールペンのインクが出なくなる主な原因とインクが出ないときの対処法について解説します。さらにインクが出ない事態を防ぐための正しい保管方法についても紹介します。

「いざボールペンを使おうと思ったらインクが出ない…」誰でも一度はそんな経験があるのではないでしょうか。ボールペンを使いたいときに使えないのは非常に困りますよね。そこで今回はインクが出なくなる主な原因と対処法について解説。さらに大切なボールペンを長く使うための正しい保管方法について紹介します。

ボールペンのインクが出ないときの主な原因

ボールペンを使いたいとき、かすれたり書けなかったりすることがありますが、どうしてインクが出なくなってしまうのでしょうか。主な原因として以下のようなことが考えられます。

インクがない

まず疑うべきことは、ボールペンのインクがなくなっていないかどうかです。芯の種類によって多少違いはありますが、ペンの中にある替芯を見ることでインクの残量が確認できます。一見インクの残量がありそうなペンでも、ペン先までインクが来ていると実際にはインクがなくなっている可能性があります。

インクが古い

実はインクにも寿命があります。製造から1~2年経ったペンはインクの溶剤が蒸発して書けなくなります。長い間同じペンを使っていたり、長期間ペンを使用していなかったりする場合、それはインクの寿命かもしれません。

中芯に空気が入っている

仰向けに寝ながら紙に字を書いたり、壁掛けのカレンダーに予定を書いたりしているとペン先のすき間から空気が入り込み、書けなくなることがあります。また、上向きや水平向きで書くことでインクが逆流し、インク漏れの原因になるおそれがあります。

ペン先に傷がある

ペン先は非常に精密に作られているため、たとえ新品であってもペンを落としたりぶつけたりするとペン先が変形して、ボールの回転が悪くなります。すると、文字がかすれたり、書き味が悪くなったりして、最終的にインクが出なくなります。

異物がペン先に詰まっている

書く紙の状態や種類によっては、ペン先に紙の繊維やコート剤が巻き込まれ、書けなくなることがあります。例えば、ペン先を寝かせた状態で書いたり、表面に特殊なコート剤が塗布された紙などに書いたりすることは控えましょう。書くときはノートやメモ帳など、ペンに適した紙にペンを60度~90度傾けて書くようにしてください。

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キャップをつけていない

キャップ式のボールペンの場合、使用後にキャップをつけないとペン先のインクが乾燥して書けなくなります。同様にノック式のボールペンの場合も使用後にノックをしないで収納すると、ペン先が乾いて書けなくなってしまうことがあります。

紙質との相性や紙に汚れがある

ボールペンは紙の上でペン先のボールが転がることでインクが出て筆記できます。そのため、表面がつるつるした紙や手の脂などで汚れた紙に書いた場合、ボールが滑って回転できず、書けないことがあります。また、薄い紙に書いた場合もペン先のボールが転がりにくく、インクが出にくくなることがあります。

ボールペンのインクが出ないときの正しい対処法

では、ボールペンのインクが出ないときにはどうすればよいのでしょうか。ここでは水性ボールペンにおける正しい対処法について解説します。

水性ゲルインク(ボール)の復活手順

ボールペンのインクが出ない原因が前述した「中芯に空気が入っている」「異物がペン先に詰まっている」といった場合には、インクのカスがペン先に引っかかってボールが回転できず、インクが出にくくなっているだけかもしれません。
このような場合には以下の方法でインクが元に戻る可能性がありますので、試してみてください。
ただし、ペンの状態によっては復活できないことがあります。


【水性ゲルインク(ボール)の復活手順】

  1. ペン先をアルコールティッシュで丁寧に拭き、キャップをしっかり閉めて2時間ほど置きます。
  2. 紙を何十枚か重ねて1行あたり15個くらいの円を20~30行ほどグルグルと書きます(必ず紙は何十枚か重ね、その上で筆記してください。もし紙がなければ、表面にコート剤などが塗布されていない雑誌などを代用してください)。
  3. 2を書き終えたら直線を20〜30行くらい筆記します(2・3の工程ともにA4用紙が埋まる程度筆記してください)。

  1~3の工程を行うことでペン先端のボールの回転がスムーズになり、再びインクが出るようになります。

注意点

上記の工程を行う際には、ペンを紙に強く押しつけるとボールに傷がついてきれいに転写ができません。そのため、ペンは適度な力で持ち、ゆっくりと書いてください。また、水性ゲルインクは熱に弱く、温めるとインクがゼリー状に固まって再生しなくなるため、熱は加えないでください。

なお、前述したようにインクは経年劣化します。古すぎるペンは経年劣化によって再生しませんのでご注意ください。

ボールペンのインクが出ない事態を防ぐには

では、インクが出ないといった事態を防ぐためには日頃どのようにボールペンを取り扱えばよいのでしょうか。ここではボールペンを持ち運ぶ際と保管する際の注意点を解説します。

正しい持ち運び方法

ボールペンを持ち運ぶ際は、大事なペン先を保護するために必ずペンケースなどに入れてください。ペン先を出したままカバンやポケットなどに入れて持ち運ぶと、ペン先が布地と擦れて回転し、ペン先から空気が入り込んで書けなくなることがあるため、注意しましょう。

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正しい保管方法

ボールペンを自宅やオフィスなどで保管する際にも注意が必要です。まず、直射日光が当たる場所や高温多湿な場所での保管はおすすめしません。ペンの変形やインク漏れなどが発生するおそれがあります。
また、保管する際は必ずペン先を出したままにしないでください。ボールペンには「ノック式」と「キャップ式」があります。ノック式の場合であれば、使用後に必ずノックを戻してペン先を本体に納めてください。そして机の中やペンケースに保管する際は、ペン先が下を向くように縦置きもしくは横向きで保管しましょう。
一方のキャップ式の場合は、使用後必ずキャップをしっかり閉めてください。そして机の中やペンケースで保管する際は、キャップが上を向くように縦置きもしくは横置きで保管します。
どちらのタイプのペンでも使用後にペン先を出したままにしておくと筆記不良を起こすおそれがあるため、注意しましょう。

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使用期間の目安

これまでにもお伝えしましたが、インクには寿命があり、長期間保管するとインクの溶剤が蒸発して書けなくなることがあります。そのため、購入後約1〜2年を目安に使い切るようにしましょう。

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ボールペンのインクが出ないときは買い替えましょう

ここまでインクが出ない原因と対処法、そして正しい保管方法について紹介しましたが、一部の原因を除いてほとんどの場合、書けなくなったペンを完全に復活させることはできません。
インターネットでは裏ワザとして「ペン先を火であぶる」「お湯につける」「強く振る」「輪ゴムで回す」といった情報もありますが、効果が期待できないうえに予期せぬ事故につながりかねません。
ですので、ボールペンは基本的に消耗品と考えて、インクが出なくなったときにはすみやかにペンを買い替えるか、レフィルがあるものはレフィルを交換しましょう。

まとめ

ボールペンのインクが出ない主な原因は「インクがない」「インクが古い」「空気の流入」「ペン先の傷つき」などさまざまです。中には誤った使い方でインクが出なくなる場合もあるため、ボールペンは正しく使用・保管することが大切です。そしてボールペンが書けず、紹介した方法で復活しない場合には、すみやかにペンの買い替えを検討しましょう。

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