マット水彩

商品の特長

  • 学童用に開発された
    透明調にも不透明調にもできる絵の具です。

    多めの水で薄く溶くと透明水彩のように使えて、少なめの水で濃く溶くと不透明水彩のように使えます。
    絵の具を溶く水加減を調節することで自在に表現できます。

  • 図工・美術の授業に適しています。

    薄く溶くと透明水彩のように「にじみ」や「かすれ」ができるので、風景、静物、人物などの写実的な表現もできます。
    濃く溶くと不透明水彩のようにムラなく均一に塗れるので、平面構成、ポスターなどのデザイン的な表現もできます。図工・美術の授業に最適な絵の具です。

  • 失敗しても修正できる

    少なめの水で濃く溶いた絵の具を塗り重ねると、失敗した箇所の修正が簡単にできます。

  • かんたんオープン
    キャップをなくさないクイックキャップ

    使いやすいポリチューブに入ったマット水彩です。丈夫でちぎれにくいヒンジキャップでキャップをなくす心配がありません。上ぶたを開けると細口なので少量を調節しながら出せ、キャップを取り外せば大口になるので、たくさんの量を一度に出すことができます。

マット水彩の配色表

マット水彩の歴史

日本では昭和初期のころ、小学校の高学年向けに鉛チューブ入りの透明水彩絵の具が商品化され、学校教育の現場で急速に広まりました。
しかし、透明水彩絵の具は描き間違えると塗り重ねて修正することができなかったので、小学生にとってはあまり扱いやすい描画材料ではありませんでした。 また、自我に目覚める時期には他人との比較が気になり始めるころでもあり、こうした時期に高度な技術を要する描画材料と格闘させることは、絵嫌いの子どもたちを増やす原因となっていました。

そのため、この時期に水彩絵の具を使わせることは好ましくないという指導が定着していき、 小学校の低学年から中学年まではのびのび描けるクレヨン・クレパスを使わせ、高学年になってから初めて水彩絵の具を使わせるという指導が行われていました。

特に戦後の昭和20年以降の学校教育においては、子どもが自己の感じるままを自由に表現するために、使いやすい絵の具が強く求められました。
そこで、発色を不透明化することによって、子どもが思う通りに描ける絵の具が開発されました。それが昭和25年に開発された「さくらマット水彩」という半透明水彩絵の具でした。
この半透明水彩絵の具は、水を多くして薄く溶くと透明水彩絵の具のように使えて、その反対に水を少なくして濃く溶くと不透明絵の具のようにも使えるという特長を持っていました。 さらに、描きそこねた箇所は絵の具を塗り重ねて直すことができるので、失敗をおそれずにのびのびと描けるという利点もありました。
以降、日本の学校教育の現場では半透明水彩絵の具が使われるようになりました。

豆知識

チューブの歴史

鉛チューブ

ポリチューブ

ラミネートチューブ

19世紀初めに登場する最初の絵の具チューブは真ちゅう製でした。真ちゅう製チューブは油絵の具用で、水彩絵の具はガラス製チューブにいれて1840年イギリスの絵の具メーカーが売り出しました。

その後、すず製チューブ、アルミニウム製チューブを経て、1940年代には錫張り鉛チューブが発明されました。 この錫張り鉛チューブは、鉛が絵の具のメディウムで腐食されるのを防ぐために内側に錫を張り、また鉛は黒ずんで美観が悪くなるので外側にも錫を張りました。

錫張り鉛チューブは油絵の具・水彩絵の具用に長らく使用され続けましたが、近年のように商品への安全性がより重要視される時代になると、 鉛の毒性が環境汚染につながることが社会問題となってきたため、サクラクレパスでは1995年、業界に先駆けてポリエチレン樹脂を使用したポリチューブに換えました。
さらに、同年のうちに絵の具用のラミネートチューブを開発しました。ラミネートチューブは、アルミニウムをサンドイッチするように合成樹脂で多重にコーティングしたチューブです。

マット水彩のラインナップ

補充品(レフィル・単品など)