MY STYLE, MY PIGMA 04

アートディレクションにピグマ

アートディレクター
日高 由美子

東京学芸大学美術科卒業後、日本デザインセンターイラストカンプ部に就職。その後コーセー化粧品宣伝部、ワーナーミュージック・ジャパン編成デザイン部でグラフィックデザインに従事する。1995年より株式会社TAMにてアートディレクターとして勤務。2020年、その場でわかりやすく図解する極意が詰まった「なんでも図解」をダイヤモンド社から出版。

相談相手のような
関係が理想です。

商品やサービス、理念など、企業が伝えたいことを整理し、より魅力的に視覚化するアートディレクターという仕事。これまではクライアントからの依頼を受けたクリエイターチームが、アートディレクターを中心に表現案を制作。それをクライアントが判断するという、いわば役割の違いが明確に存在していました。しかし、日高さんは、そんな進め方に異論を唱えます。
「昔は私もそんなやり方をしていました。だけどいいものをつくりたいという気持ちは、クライアントもクリエイターも同じ。誰が、どんなアイデアを出したっていいんです。もちろん、プロとしての意見は言いますが、それに固執するわけでもない。一緒になって悩む、考える、話す。その関係をつくることが、一番のアートディレクションだと思っています」
だからこそ、日高さんは自身のことをアートディレクター ではなく、「視覚化が得意な相談相手」と思って欲しいと話します。
「随分前から、オリエンやプレゼンという考えはやめました。今はすべての仕事を、相談ベースで進めています」

オープンにすることで、
全員がクリエイティブの
参加者に。

日高さんとの打ち合わせは、とてもオープンなのが特徴です。クライアントが話したことを、日高さんは目の前でどんどんスケッチ。もちろん、日高さんの頭に浮かんだ疑問やアイデアも、包み隠すことなく描き込まれます。
「完成形を提示してしまうと、なかなか意見って引き出しにくいんですよね。だけど、その場のラフなスケッチなら、みんながどんどん話し合える。社長もいて、総務もいて、自由に語り合っているときは最高ですよ」
それはまるで、全員がクリエイティブの参加者になっているかのよう。ひと通り話し終え、席を立とうとした社長が日高さんのスケッチに目を止め、再び議論に加わるなんてことも珍しくないそうです。そして、そんな場面で活躍するのがピグマ。学生時代からの付き合いになるというから、もう立派な相棒です。
「ピグマは筆記具としての完成度が抜群に高いと思います。嫌な溜まりやカスレがなくて、いつまでもサラサラ描ける。長時間のミーティングでも、ほとんどストレスを感じません」

描くことで、見えること。

さまざまな意見が描き込まれたスケッチをヒントに、最終形のアウトプットへ。その過程でもピグマを重宝していると言います。
「私の中でまだ形が見えていないときは、ペン先が細い005のピグマでまず手を動かす。そしてアイデアの輪郭が見えはじめてきたら、03に持ち替えて線を太くしていくんです」
そんなふうにペンを使い分ける日高さんですが、集中モードとリラックスモードの切り替えも大切だそう。
「愛猫が鳩時計のように正確なタイミングでイタズラをしてくるので、その頃合いでペンを置いています。一日の終わりはお酒を飲みながらのんびりと。飲みながらペンを動かすのも好きで、我が家には酔っ払った状態で描いた、記憶もおぼろげなスケッチがたくさんあるんですよ(笑)」

日高由美子さんのピグマは……

「ピグマ005/03」

アイデアの形が見えてくるまでは細い「005」、形が見えてきたら「03」で線を太くしていくという日高さん。「ミーティングの場でスケッチする際は、参加者の人数や私の手元との距離などを考えて、ペンの太さを選んでいます」。

Impression for PIGMA HOLDER

「最初はホルダーをつけることで描き心地に違和感があるかなと思ったのですが、実際はまったくそんなことありません。特別感があって、ちょっと高級なノートや手帳に合わせてもオシャレですよね」
※ピグマホルダー「シャンパンゴールド」については廃盤商品となります。