MY STYLE, MY PIGMA 02

アートにピグマ

アーティスト
Mariya Suzuki

奈良生まれ。カリフォルニア州ロングビーチでイラストレーションを学び、現在は東京をベースに活動中。本や雑誌、広告やウェブなど、幅広くイラストを提供している。東京を中心に、各地でオフィスや商業施設の壁画も多く手がける。日常の中のあらゆるものを見て描くことを得意とし、まちを歩きながら心に響く形やストーリーを感じるものをとらえることが好き。

お客さまのため、自分のため、気持ちよく描く。

さまざまなメディアや広告におけるアートワーク、さらにはオフィスや商業施設の壁画も手がけるMariyaさん。「物心ついたときから、アーティストになるものだと思っていた」との言葉通り、Mariyaさんの生き方とアーティストという職業は垣根なく共存しています。
「仕事に関しては報酬をもらっている以上、お客さまやクライアントに満足していただくものを仕上げるのは大前提ですが、描いていないと自分じゃなくなるから描いている、自分が自分であるためにアーティストでいる、という感覚が強いです」
そのためたとえ仕事であっても、Mariyaさん自身が「気持ちよく描けるかどうか」ということも大切にしているそう。
「お客さまとのやりとりの中で、求められるものと自分が描きたくなるものが重なるところを探すようにしています。その方がいい作品ができる気がします」

下描きをせずに、
瞬間を切りとる。

Mariyaさんが使用する画材は、さまざまな色のボールペン、カラーマーカー、筆ペン、色鉛筆、万年筆、鉛筆やシャープペンシル、そしてピグマです。
「そのときに描きたいものに合ったペンをチョイスします。色で決めることもあれば、ペン先の形で決めることも。ピグマブラッシュは、細かく描けないところが逆にいい。普段は細かい絵を描くことが多いので、そこから逸脱させてくれる、いつもと違う絵を描かせてくれるところが気に入っています」
そのときに見たもの、感じたものをその場で描くことが好きだというMariyaさん。
「目の前にある状況をその場で描くのが好きなので、下書きもせず、手間のかかる絵の具も使いません」
描きたい瞬間に迷いなく描くと、絵がイキイキとするのだそうです。

日常に反映される
アーティストとしての生き方。

歩くことも好きで、スケッチブックと画材を持って散歩に出掛けて、心が動く景色を切り取ることも多いと言います。
「描くと気分が良くなるんです。新型コロナウィルスの影響で時間ができて散歩する機会が増えたことは、私にとっては良かったなと思っています。そうやって描く絵は練習であると同時に、一枚一枚が作品だとおもっています」
ペンを走らせるスケッチブックは、自作することが多いと教えてくれました。
「作品づくりで出てしまった余り紙を、厚紙や布で綴じてつくります。紙の大きさも紙質もバラバラで、作品にインスピレーションを与えてくれることもあるんです」
よく使う大切な道具だからこそ、自分でつくりたい。そう口にするMariyaさんは、職業という枠をこえたアーティストという生き方を体現していました。

Mariya Suzukiさんのピグマは……

「ピグマ 005/01/ブラッシュ」

色違いで14種類のピグマを持っているというMariyaさん。「特に“005”が好き。細いのにインクが出づらい、かすれるといったことがないので、助かります。今すぐ描きたいという思いにストレスなく応えてくれます」

Impression for PIGMA HOLDER

「いろんな種類のピグマを持ち歩いているので、一番使うピグマをホルダーに入れたら目印になって良さそうです」。ホルダーに入れたピグマでササッとインタビュアーの姿を描いてくださったMariyaさん!「クリムゾンレッドの色も素敵だし、描き心地も悪くありませんよ」