MY STYLE, MY PIGMA 08

アートにピグマ

アーティスト
Kamwei Fong
(カムウェイ・フォン)

マレーシアのアーティストで、動物の世界を中心とした作品を制作する。詩的でユーモラス、想像力豊かで遊び心のある世界観が特徴。猫や犬などふわふわの毛並みを持った動物を描くシリーズ『The Furry Thing』では、黒のピグマ マイクロン(ピグマの海外での商品名)のみを使用する。現在、オリジナルのアート作品、アートプリント、セラミック彫刻は、フランスのパリにあるギャラリー Club Sensibleで見ることができる。

その場の感情や空気を
手描きで

緻密なタッチが特徴のカムウェイさんの作品ですが、どのようなことを意識して制作にあたっているのでしょうか。
「作品はできるだけシンプルに描くことを心がけています。私の作品は写真のようなリアルさを追求するものではありません。必要ないものは削る。例えば、ふわふわの毛並みを持った動物を描くシリーズ『The Furry Thing』では、ヒゲのない猫がいますし、あえて口や鼻を描かなかったりもします」
見るものを魅了する、『The Furry Thing』シリーズは全て手描きです。カムウェイさんは次のように語ります。
「毛並みのふわりとした感じ、子猫をはじめとした生き物の感情やそれを取り巻く雰囲気をいかに伝えるか。面白さ、無邪気さ、愛らしさ、幸せ、不機嫌、怒り、などをていねいに手描きで表現することを重要視しています」

作品を長生きさせる耐久性

「2009年の初めにThe Furry Thingシリーズの作品を描き始めました。その間、たくさんの細いペン先を試してみたのですが、なかなかしっくりとこない。その中で、ついに見つけたのがピグマでした」
ペットのポートレートなど、クライアントのためにオリジナル作品を制作することも多いカムウェイさん。そんな仕事にもピグマは活躍しているそう。
「ピグマは耐水性・耐光性に優れているので、作品が長い年月、色あせずに残ります。これはクライアントに喜ばれますね。作品は完成してから初めてお見せするのですが、そのときのクライアントの驚く姿は私にとっての喜びです。私の描いたポートレートとクライアントのペットが触れ合っている写真を見せてもらった時は幸せな気持ちになりました」

描いている瞬間の
幸せを伝えたい

素敵な作品を生み出し続ける人気アーティストは、いったいどのようにしてアイデアを生み出しているのでしょうか。
「人との出会い、ソーシャルメディア、読んだ本、そして街角にいる猫、過去の経験からインスピレーションを受けます。そうして、何かがひらめいたらすぐにメモをする。紙の走り書きはあちこちにありますよ。アイデアが降りてくる瞬間は、自然発生的なものだと思います。ちなみに、私は自分の気持ちが落ち着いている時にしか作品には取り組みません。『The Furry Thing』に没頭している瞬間は私にとってはとても楽しい時間で、セラピー的なもの。作品を見た人たちにも、そのときの私の満足感が伝わればうれしいですね」

Kamwei Fongさんのピグマは……

「ピグマ005 / 01」

普段は005のピグマを使うというカムウェイさん。大きくてより黒さを強調する子猫を描くときには01のペンを使うことも。
「ピグマはいろいろな太さのペン先が選べるのがうれしいですね。おかげで、作品に様々なバリエーションが生まれます。特殊な質感の紙との相性も抜群です。いつかもっと細いペン先が出たら......そんなことを考えるとワクワクしますね」